腕時計の選び方

最近の傾向

実用品としてファッションアイテムとしてもとても重要な腕時計。最近は、デザイン性と機能性を兼ね備えた多種多様な腕時計が登場しています。素材、色、デザインとも様々なタイプがありますので、フォーマル、ビジネス、カジュアル、アウトドア、スポーツなどTPOに合った腕時計を上手に選んで身につけたいものです。

腕時計選びのポイント

種類
腕時計は、大きく分けて「クオーツ式」と「機械式」の２種類があります。最近は、電池で動くクオーツ式が主流ですが、ゼンマイで動く機械式の時計も根強い人気があります。

■クオーツ式腕時計
水晶の振動をもとに時を刻み正確性が高く価格も比較的手頃です。これまでは数年に一度電池交換が必要なものが主流でしたが、最近は太陽光で自己発電するソーラー電池で電池交換が不要なものなども登場しより扱いやすくなっています。

■機械式腕時計
ゼンマイを巻き上げることによって歯車を回転させて動く時計です。クオーツ式比べると精度は劣りますが、手作りの温かみや味があるのが特徴です。かなり高価で数年に一度のメンテナンスが必要ですが、機械が壊れなければ一生ものとして長く使うことができます。手巻きと自動巻きの2種類があります。

・手巻き腕時計：
リューズと呼ばれるツマミを手動で回すことでゼンマイを巻き上げるシンプルな構造で、故障が少なく比較的長く使うことができます。手間がかかりますが、そのぶん愛着が湧きます。


・自動巻き腕時計：
腕の自然な振動によって、腕時計に内蔵されているローターと呼ばれる部品が動くことで自動的にゼンマイを巻き上げる構造です。手巻きほど手間がかからないので扱いやすいです。

機能性
機能付き腕時計
時刻表示に加えて、カレンダーや24時間計、ストップウォッチなど生活に便利な機能が付いたタイプは男女問わず人気があります。女性用では多機能のものは少ないので、女性が多くの機能を求める場合は、男性用の時計まで選択肢をひろげるのも一案です。

■防水性能
水仕事が多い方などは防水性能の高い腕時計を選ぶと良いでしょう。3～5気圧防水は日常生活用、10～20気圧防水は水仕事や水遊びにも大丈夫、200m防水は潜水時にも耐え得るとされています。「ダイバーズウォッチ」は、少なくとも100m以上の潜水に耐える防水機能のほか視認性、耐磁性などについて厳格に定められたISO規格およびJIS企画に適合した腕時計で、防水性能が非常に優れています。

■ストップウォッチ機能
ストップウォッチ機能を兼ね備えた「クロノグラフ」なら、時間表示に加えて時間計測も可能です。文字盤の中に小さなクロノグラフ秒針が並ぶ機能的なデザインも魅力です。

■GMT表示機能
「GMT」は、Greenwich Mean Timeの略でグリニッジ標準時のことで、現在の時間に加えて時差のある他の国の時間を知ることができるタイプです。海外旅行などに便利です。

バンドの素材
腕時計は、バンドの素材によっても表情や利点が大きく変わります。「メタルバンド」は装着しやすく汗に強く耐久性があるのが特徴ですが、形状によっては洋服の袖を傷める可能性があるものがありますので注意が必要です。「革バンド」は、耐久性ではメタルバンドに劣りますが、色、材質を選べる楽しさがあり、腕時計の雰囲気を楽しむ点では革バンドが優れています。

金属アレルギー対応商品
金属アレルギーのある人は、ニッケル、金、クロムなどアレルギーを起こしやすい素材を避けて、チタンやプラスチックなど肌に優しいタイプや文字盤の金属部分が肌に当たらないように工夫された腕時計を選ぶと良いでしょう。セイコーからは、耐ニッケルアレルギー、耐メタルアレルギーの商品が発売されています。

地球に優しい腕時計

ソーラー電波時計
ソーラー電波時計は、標準電波を受信して正確な時刻を表示する機能と、太陽光などの光を電気エネルギーに変換して発電する機能を持っているので、時刻合わせやボタン電池の交換が不要で環境にやさしい商品です。まだ数やデザインが少ないですが、今後の普及が期待されます。なかでもシチズンの「エコドライブ」は、時計としてははじめて「エコマーク商品」に認定され、環境の観点からも高い評価を受けています。

修理とメンテナンス

お気に入りの腕時計を長く使うなら、定期的にメンテナンスしたり壊れたら修理に出して大切に扱うようにしましょう。特に機械式腕時計はメンテナンスをすることでさらに長持ちさせることができます。バンドを修理したり付け替えたりする場合は、付け替え用バンドと工具がセットになって販売されているものを利用すると便利です。

電池のリサイクル

腕時計用のボタン型電池は、希少資源の銀が含まれているため時計店や電気店などで回収が行われています。資源の有効利用のため、リサイクルに協力しましょう。

（以上：ゆきこ）