スピーカーの選び方

音楽プレイヤー、映像機器などAV機器の多様化、小型化により、さまざまな形で音楽や映像が楽しめるようになったのにともない、スピーカーにこだわる人が増えてきました。より高品質の音楽や映像を楽しむためには、目的や設置場所、好みに合ったスピーカーを選ぶことが重要です。なかには値が張るものもありますが、単純に「値段が高いから良い」というわけでもありませんので、自分なりのポイントをしっかり押さえて選ぶようにしましょう。

スピーカーの種類　～形状とサイズによる分類～

■ブックシェルフ型
「ブックシェルフ（本棚）」という名前の通り、本棚や机の上に置くために作られたもので、コンパクトで設置しやすいのが特長です。なかでも比較的小さめの小型スピーカーが、最近、人気を集めています。音質については、中高音を中心にクリアな音が楽しめますが、低音が出にくいというデメリットがあります。ただし、これは下部にスタンドなどを設置することで解消できます。

■フロア型
そのまま床に置いて使う大型のスピーカーで、低音から高音まで幅広く再生でき、高音質が期待できます。本格的なスピーカーが欲しい方にはおすすめですが、1台100万円以上とかなり高額です。

■トールボーイ型
背が高い縦長タイプのスピーカーで、床の上に置いて使います。 幅広い音域をカバーでき、特に低音がよく聞こえるため、大画面テレビで映像を楽しむ場合に向いています。設置面積をそれほど取らず、デザインもスタイリッシュで、最近、人気を集めている型です。

このほか、携帯オーディオプレイヤー用やパソコン用のスピーカー、再生すると動き出すスピーカー、ボール型のポータブルスピーカー、キャラクターをあしらったスピーカーなど、多種多様なタイプが登場しています。

スピーカーの素材について

スピーカーは、素材によって、音の聞こえ方、質感による雰囲気などに違いが出てきますので、どのような素材でできているかもポイントになります。

■木製
木独特の温かみのある音が期待できますので、音質にこだわる方におすすめです。木の素材感は見た目にも温かみがあります。

■金属製
木製よりも硬く重いので、振動をしっかりと抑えることができます。クールな質感で、スタイリッシュなイメージです。

■プラスチック製
木製、金属製に比べると音質はやや劣りますが、コンパクトで軽く、簡単に設置でき、使い勝手がいいのが特長です。

このほか、「コーン」と呼ばれる円錐型の振動板の材質によっても音が変わります。コーンの素材も、パルプ（紙）、ポリプロピレン、カーボン、金属などがさまざまなものがありますので、音質にこだわる方は、コーンの素材もチェックしておきましょう。

サラウンドシステムとは？

最近よく耳にする「サラウンドシステム」とは、まわりを取り囲むように音を出し、映画館のような迫力のあるサウンドが楽しめる音響システムです。なかでも最も一般的なのが「5.1chサラウンド」で、これは5つのスピーカーと1つのウーファー（低音域をカバーするスピーカー）で構成されます。合計6つのスピーカーを設置することになりますので、それなりのスペースが必要になりますが、テレビ台と組み合わせたラックタイプや、テレビの下に設置するフロントサラウンドタイプなどコンパクトになったタイプを選べば、手軽に設置することができます。臨場感やライブ感のある音を楽しみたいという方におすすめです。

音を聞き比べて選ぼう

スピーカーを選ぶときの最終的なポイントになるのが、音の聞こえ方です。スピーカーは、形状や材質、設置環境などにより音の聞こえ方が違います。また、音の好みやどのような音を楽しみたいかによって選ぶべきスピーカーは異なります。店頭などでしっかりと音を聞き比べて、自分の耳で確かめてから選ぶようにしましょう。

このほか、スピーカーを設置する環境によっても聞こえ方は変わります。音質をよくするためには、「安定感のある場所に設置する」「専用のスピーカースタンドやAVラックを用意する」「耳の高さとスピーカーの高さを合わせる」などいくつかのポイントがありますので、スピーカー選びや設置のときの参考にしてみてください。

（以上：ゆきこ）

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