冷蔵庫の選び方

最近の傾向

年間消費電力を抑えた省エネタイプ、湿度・温度を調節するラップ不要の新鮮保存機能、除菌・消臭、遂には「保温」まで。最近の冷蔵庫は、ライフスタイルに合わせて多様化しています。色のバリエーションも豊富で、一番人気の白のほか、最近は業務用に多く見られるステンレス（シルバー）も注目されています。

このほか意外と気になる「音」対策に力を入れた機種もあります。メーカーがデシベル数を表示している場合は、消音タイプが多いので参考にしてみましょう。

冷蔵庫の選び方

家族の人数、キッチンの広さ、食生活スタイル等によって選ぶタイプが違ってきますが、最近は食材の保管ニーズにあわせた５ドアが主流となっています。また一度購入すると簡単に買い換えることが難しいのも事実。同じサイズ（容量）の冷蔵庫でも年間消費電力や機能には大きな差があり、購入前にはカタログや店頭表示で比較検討することが大切です。中には10年前と比べて年間消費電力が１/6という機種も登場。平均使用年数が10年以上（テポーレ調べ）の冷蔵庫は、たとえ高額でも結果として経済的な場合もあります。

冷蔵庫の安全性とお手入れ

冷蔵庫の火災は意外に多いものです。現在も冷凍庫内の食品液だれが原因の火災が起き、該当機種メーカーが無償改修を進めています（2006年11月現在）。メーカー側の責任・過失はもちろんですが、使う側もあらためて清潔で安全な冷蔵庫の使い方を意識してみましょう。

■冷蔵庫の掃除のポイント
① 汚れたらすぐに拭く習慣を。
② 電源を切って中身を全部出すよりも、場所を決めて掃除を分けた方が楽。
③ 食品を扱う場所ですから、重曹や安全性の高い洗剤を使用しましょう。
④ ほこりのたまったプラグは火災原因になって危険。プラグの周囲もきれいに。
⑤ 掃除と一緒に食品も点検しましょう。不要な食品は思い切って処分。

冷蔵庫で始めるエコライフ

冷蔵庫は、電源を入れたまま何年も使い続ける特殊な電化製品。省エネタイプは魅力ですが、せっかく購入しても上手に使わなければ効果がありません。冷蔵庫に負担をかけないように、また食品を無駄に捨てることのないように、以下のポイントを抑えて節約＆エコライフを心がけましょう。

① 熱いものは充分に冷ましてから入れましょう。
② 扉の開閉はすばやく。また扉は頻繁に開けないこと。
③ 食品は詰め込みすぎない。
④ 季節によって設定温度を調節。
⑤ 直射日光や熱器具の近くに置かない。

冷蔵庫とフロン

また世界的に温暖化防止の動きが高まっています。先進国は1996年以降、冷蔵庫やクーラーの冷媒＊に広く使われたフロンの使用を全面廃止しています。フロンは大気中に放出するとオゾン層を破壊するのです。しかし代替フロンも温室効果ガスとして京都議定書で削減対象となっています。現在、国内各メーカーからはオゾン層に影響のない自然冷媒のノンフロンを使用した冷蔵庫も発売されています。

このように、今や環境に優しい冷蔵庫であることも購入時の大きなポイントになっています。

※冷媒・・・気化・液化を繰り返しながら冷蔵庫機内を循環して温度を下げる媒体のこと。

（以上：ササマユウコ）