洗濯機の選び方

最近の傾向

従来からある「タテ型洗濯機」に加えて「ドラム式洗濯機」が登場し、洗濯機と一言でいっても種類豊富になってきました。特に最近は、省エネ・節水に配慮したエコな洗濯機が増えています。種類豊富で機能的になり、私たちにとっては選択肢が増えたことになりますが、そのぶん目的や生活スタイルに合わせたものをしっかり見極めて選ぶことが大切といえそうです。

洗濯機の選び方

①容量をチェック
洗濯物の量は、1日1人あたり1.5kgといわれています。したがって、洗濯機の容量は「1.5kg×家族人数」が目安となり、ひとり暮らしの場合は「3.5～4.5kg」、一般家庭では「4.5～8kg」、大家族の場合は「8～10kg」が適しています。
②寸法をチェック
洗濯機を置くスペースはある程度限られます。防水フロアや防水トレーがある場合は、設置スペースを事前に確認しておきましょう。あわせて、排水溝や蛇口の位置もしっかり確認しておきましょう。
③扉の開閉位置をチェック
扉の位置には「上部」「正面」「斜め」の3タイプがあります。タテ型に多い「上部」タイプは、衣服を入れやすく、洗濯中に衣類の追加ができます。ドラム式に多い「正面」タイプは、洗濯槽の奥まで見やすいですが、洗濯中に衣類を追加することはできません。最近多い「斜め」タイプは、衣類を自然な姿勢のまま出し入れできるうえ、洗濯中に衣類を追加できるということで人気が高まっています。
④乾燥方式をチェック（乾燥機能を持つ機種の場合）
乾燥方式は、100度くらいの高温の熱風で乾かす「ヒーター式」と60～70度の風で除湿する「ヒートポンプ式」の2つがあります。ヒーター式は高温になるため衣服が傷みやすいといわれてきましたが、最新タイプの中には低温のものも登場しています。また、ヒートポンプ式はやや時間がかかるのが難点でしたが、大風量化などにより時間が短縮されています。
⑤運転音をチェック
各社静音化に力を入れていて、全体的に運転音は静かです。特にモーターの回転をきめ細かくコントロールする「インバーター式」は静音効果が高くなっています。マンションなど集合住宅で夜に洗濯をしたい場合は、「dB（デシベル）」で表される運転音が低いものを選びましょう。

「タテ型洗濯機」と「ドラム式洗濯機」の比較

洗濯機選びの第1のポイントになるのが、タテ型かドラム式かです。それぞれにメリット、デメリットがありますので、目的やライフスタイルにあわせて選びましょう。

	タテ型	ドラム式
原理	洗濯槽にためた水を回転させて、衣服同士や洗濯槽との摩擦を利用して「こすり洗い」をする。	ドラム槽を回転させて、衣類を上から下へ落下させることにより「たたき洗い」をする。
特徴	・こすり洗いでしっかり洗えるが、ドラム式に比べると、繊維が傷みやすい。 ・90～150Lの多量の水を使う。 ・従来型で使いやすく安心。 ・構造が単純で壊れにくい。 ・価格は比較的安価。	・衣服の絡み合いやこすれ合いが少ないため、繊維が傷みにくい。 ・50～70Lの水で済むため、節水効果が高い。 ・洗濯槽が広く風量も多いため、ほとんどシワを作らず乾燥させることができる。 ・価格はタテ型に比べると高め。

節水・省エネ機能がアップ

洗濯機のエコ化を図った節水・省エネ型の洗濯機が増えています。洗浄水を循環させて使ったり、すすぎ水を浄化させて再利用したり、センサーで繊維や汚れの種類を読み取って使用水量を抑えるなどの節水タイプ、ドラムの回転をスムーズにしてスピード洗濯したり、センサーによって最適な洗い方を選び短時間で洗濯できる省エネタイプなどが登場しています。

多彩な新技術にも注目

新技術を駆使した画期的な洗濯機も増えています。水を使わずオゾンやイオンを使って汚れを分解・除去したり、高圧シャワーで洗浄したり、ホッとスチームで汚れを洗い流したり、自動的にドラム槽を洗浄したりするなど多彩な新技術にも注目です。

洗濯機は「家電リサイクル法」の対象

洗濯機は、テレビ、冷蔵庫、エアコンとともに、家電リサイクル法対象品目の1つです。買い替えの場合は、購入店で処分してもらい、処分だけの場合は、自治体の指定場所に持ち込むか指定業者に引き取りを依頼します。いずれの場合もリサイクル料がかかります。

（以上：ゆきこ）