箸の選び方

お箸の選び方

毎日の食事に欠かせないお箸。最近は、目的に合わせてお箸を使い分ける人やマイ箸を持つ人が増えて、色やデザイン、形、素材など種類豊富になりつつあります。お箸は、単に食べ物を運ぶ道具というだけでなく、食卓を彩ってくれるアイテムでもありますので、自分の好みや食事スタイルに合わせて上手に選んで楽しみたいものです。ただし、口に直接入れるものですから、体に害のない安全なものを選ぶことも大切です。

選び方のポイント

■長さ：指の長さに合わせて選ぼう
お箸の長さは、手の大きさや好みに合わせて、使いやすいものを選ぶといいでしょう。目安として、利き手の親指と人差し指を直角に広げて、その2本の指を結んだ長さの1.5倍がちょうどいいといわれています。ただ、全体のバランスなどもありますので、最終的には、実際に手に持ってしっくりくるものを選ぶといいでしょう。一般的には、子どもは「16～18cm」、女性は「21～23cm」、男性は「23～25cm」が適しているといわれています。

■太さ：指の太さ、手の厚さに合わせて選ぼう
お箸の太さは、手が厚く指が太い人は「太めの箸」、手が薄く指が細い人は「細めの箸」がおすすめです。女性の場合、細いお箸の方が持ちやすいうえ手元が上品に見えるので、見た目にもおすすめです。

■デザイン・形：好みに合わせて選ぼう
お箸のデザインも、種類豊富になってきています。スタンダードなタイプのみならず、カラフルなお箸やポップなデザインのお箸も数多く登場していますので、食事のスタイルや好みに合わせて選ぶといいでしょう。箸先の形もさまざまで、丸いタイプから、四角、五角、六角など角形、溝がついた滑り止め付きのタイプまで幅広くそろっています。最近は、麺類用、納豆用、お豆腐用など用途別に作られたユニークなタイプも増えてきています。

■素材：体に安全なものを選ぼう
お箸は、口に直接入れるものです。しかも、使いこんでいくうちに箸先がこすれて、素材や塗料が口に入ることも考えられます。そのため、お箸を選ぶときには、体に安全なものを選ぶようにしなければいけません。体に安全な素材としては、ウルシ科の落葉高木である「漆」、ハチの巣から作られる「蜜蝋（みつろう）」、豆柿を搾って作る「柿渋（かきしぶ）」などがあります。いずれも天然素材ですから、安心して使うことができます。 その一方で、最近は、石油を原料にした化学素材のお箸が増えてきています。化学素材の場合、色がカラフルだったり値段が手ごろだったり、食器洗浄機で洗えたりするメリットがありますが、安全面では不安な部分もありますので、体への影響を考えるならば、天然素材のお箸がおすすめです。

お箸のお手入れ

お箸を長く使うには、普段のお手入れが重要です。使用後は、優しく洗いしっかりと水気を拭き取ったあと、日の当たらないところに収納しましょう。ご飯粒がついた場合は、数分ぬるま湯に漬けたあと、洗い流すようにしましょう。

また、使いこんでいくうちに、箸先がこすれたり割れたり、塗りがはげてきたりすることがあります。このような場合、化学素材のお箸は捨てるしかありませんが、漆など天然素材のお箸のなかには、削り直しや塗り直しができるものもあります。削り直しや塗り直しは、お箸の専門店などで行ってもらえます。

お箸の処分方法

ゴミとして捨てる場合、自然素材のお箸ならば、燃やすゴミとして処分しましょう。また、神社やお寺で行われる箸供養に持って行くと、感謝の気持ちを込めながら処分することができます。化学素材のお箸は捨てるしかありませんので、それぞれの自治体のゴミの分別方法に従って処分しましょう。

マイ箸のすすめ

使い捨ての割り箸の代わりに、マイ箸を持ち歩いて使おうという動きが広がっています。スーパーやコンビニ、飲食店などで提供される割り箸の代わりにマイ箸を使えば、ゴミの量を少なくすることができますよね。そのため、最近は持ち歩きに便利な「箸袋」や「箸箱」も充実してきています。組み立て式のコンパクトなタイプやお箸の音が鳴らないように工夫されたタイプなどさまざまな商品が登場していますので、お気に入りのお箸を見つけて持ち歩くといいでしょう。

（以上：ゆきこ）