食器はたのしむもの

カフェの時間、おいしい料理で過ごすひととき・・・気に入った食器を見つけた時は、どんな料理を盛りつけようか想像するだけでも楽しいものです。機能性はもちろん、色や大きさ、かたち、質感、それぞれの特性を知って上手に使いましょう。

まずそろえておきたい食器

日常的に使う食器として最低限そろえておきたい食器をあげました。初めは和洋を問わず、自由度が大きいシンプルなものがおすすめです。それから、色柄もの・箸置きなどの小物は、季節や気分にあわせて少しずつ増やしてみるとよいでしょう。サイズの大きな鉢や皿、取り皿などは人数に応じてそろえていきます。

■和食器：飯碗、汁椀、湯飲み、急須、中皿、小皿、小鉢、丼、箸、箸置き
■洋食器：マグカップ、ポット（コーヒーor紅茶）、スプーン（コーヒーor紅茶）、グラス、カフェオレボウル、プレート（大・中・小）、ディナーナイフ・フォーク・スプーン

フォーマルな食事の席で活躍するディナーセット

フォーマルな席での洋食器。さらにグラスやカトラリーも加わります。そろえる種類は、ブランドやシリーズによっても異なります。

プレート（27cm・20cm・18cm）、スーププレート（20cm）、カップ＆ソーサー、ポット、シュガーポット、クリーマー、オーバルプレート（35cm）、ブレッド＆バタープレート（27cm）など

※（　）内のサイズは参考まで。

素材いろいろ、お手入れもいろいろ

いずれも、使用後は早めに洗うように心がけましょう。特に陶器は水につけて放置せ ず、十分に乾燥させてからしまいます。収納する時は、同じような形や素材別にして おくと、傷もつきにくく見た目もすっきりします。

■陶器：粘土が原料。吸水性があり、たたくと鈍い音がするのが特徴です。陶器の使い始めにしておきたいのは、煮沸。器が締まり、水がもれるのを防ぐのです。鍋に陶器がかぶるくらいの米のとぎ汁を入れ、弱火で30分ほど煮たら、そのまま乾かします。

■磁器：多くの洋食器は磁器の場合がおおく、たたいたときに金属のような音がします。。表面はなめらかで、吸水性はありません。初めて使う時は、ぬるま湯で丁寧に洗います。

■漆器：今はプラスチックなど合成樹脂の漆器もありますが、木製漆器は、樹脂製の漆器より軽く、熱が伝わりにくく、割れにくいそうです。塗りなおせば繰り返し使え、陶磁器やガラス製品と比べても使い勝手のよい食器といえます。食器洗い乾燥機は使用せず、台所用洗剤でやさしく洗いましょう。

■ガラス器：主に、ソーダガラス（普通のガラス）、クリスタルガラス、強化ガラス、耐熱ガラスがあります。耐熱ガラスは“熱に強い”ガラスです。強化ガラスと混同しがちですが、普通のガラス同様に注意して扱いましょう。強化ガラスの中でも一部の輸入品で使用されている全面強化ガラスは衝撃に強い素材ですが、小さな傷が原因で弱い衝撃でも細かく砕け散る場合があります。

食器も使い捨てにしていませんか？

■ちょっとの欠けは、目の細かい紙やすりで軽く（なめらかになるまで）こすりま す。口のあたる部分はケガをしないように注意してください。バラバラになったら、ガラス器はあきらめるしかありません。でも陶磁器なら瞬間接着剤や陶磁器用接着剤を使って自分で修理してみましょう。お気に入りのマグを小物入れとして再利用するのも楽しいアイディアです。食品衛生法の基準を満たしているアロンアルファなどの接着剤を使えば、食器としても再び使うことも可能です。原形に破片を並べたら、小さい破片から順につけていくのが修復のポイントです。

■花を飾るなど、別の使い道もありそうです。

■購入店やメーカーに相談するなど、修理の専門家にお願いしましょう。「金継ぎ」という漆や金・銀を用いた技法もあり、美しく甦らせることもできます。ガラス器は、ガラス工房で修理を受けているところもありますが、あまり一般的ではなさそうです。

選び方のポイント

重さやデザインはもちろんですが、手になじみ易いか、口当りがいいかなどもチェックしたいポイントです。

その他の注意点

食器洗い機を持っている人は、機械での洗浄に対応しているか、サイズが食器洗い機に入れやすいかどうかも注意しましょう。デザインのデリケートな食器や高熱に弱い塗りのものは食器洗い機で洗うことはできません。最近は木製の箸なども家庭用食器洗い機・食器乾燥機対応という表示のついているものが増えています。

（以上：なおこ）

食器・カトラリーに関する役立つリンク

漆工房ぬしや
漆器の修理をしてくれます。
http://nusiya.jp/

陶器の修繕と創作　ほん陶
陶器の修理をしてくれます。
http://www.hontou.biz/index.html